ネットワーク管理者の憂鬱な日常

とある組織でネットワーク管理に携わる管理者の憂鬱な日常を書いてみたりするブログ

P2P型情報漏洩後の情報公開

5月17日に開催されたCMUJオープンカンファレンス関連での、ネットエージェント杉浦氏のお話。
ネットエージェントはP2Pネットワークの監視やOnePointWallなんかで有名な会社。

自分なりに解釈したポイントは次の通り。どうやら、
・漏洩の事実が世間にバレなければ、そのうち(2週間程度で)P2Pネットワークから漏洩情報が消失
・漏洩の事実が世間の知るところとなれば、加速度的に漏洩情報が拡散
ということらしい。

つまり、漏洩事実の世間への認知度がある閾値を超えなければ、キャッシュ入れ替えに伴い人知れず消失、
不幸にも閾値を超えてしまえば、某掲示板への書き込みなどを通じてさらに世間に周知され、
興味本位(もしくは悪意を持って)当該情報の入手を試みる人が増え、結果として漏洩情報が
加速度的に拡散する、という図式。

杉浦氏も指摘されていたが、P2P型情報漏洩事故においては、どうやら漏洩事実の公表タイミングが
重要のようだ。つまり、時期尚早な事実公表は状況の悪化を招く、ということらしい。

いずれにせよ、漏洩事故を起こした場合は迅速かつ正確な情報収集・把握が必要なのは自明だが、
事実を公開する場合は、そのタイミングと情報公開度を慎重に検討する必要があるようだ。

あともう一点。漏洩元となるPCが特定された場合、(漏洩状態は止めるにしても)とりあえずは何もしない
ことが重要、とのこと。安易にウイルスチェック等をかけてしまいがちだが、これによりその後の解析が
困難になってしまうらしい。場合によってはフォレンジック手法の摘要も検討すべき、ということであった。

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