ネットワーク管理者の憂鬱な日常

とある組織でネットワーク管理に携わる管理者の憂鬱な日常を書いてみたりするブログ

キリンクラシックラガー

昨夜久々にキリンクラシックラガーを飲んだ。ラガーではない。「クラシックラガー」だ。
当時と同じ熱処理製法により、昭和40年代のキリンラガーの味を再現した物である。
2001年に復刻販売されて以来、時折、無性に飲みたくなる。

昔、ビールと言えばキリンビール(すなわち、キリンラガー)という時代があった。
うちの親父も例に漏れず、毎日キリンを飲んでいた。
小学生の時、親父の目を盗み晩酌のビールを飲んでいた。当時はただ苦いだけだった。
今から思えば(当時の)キリンラガーは本当に苦かったと思う。
その流れもあり、大人になってからもビールは「キリンラガー」を飲んでいた。

しかし1996年、キリンビールはラガーを生ビール化してしまう。
アサヒスーパードライの猛追により、キリンビールとアサヒビールのシェアが
逆転しようかという時代だった。

当時、自分の中でも「スーパードライ=若者向け」「キリンラガー=年配者向け」
という印象があった。そして、ただ苦いだけのビールという印象も。

キリンビールもそういう印象を払拭したかったのだろう。
苦みが抑えられた味に変更されたように思う。
確か、缶ビールのデザインも変更されて「麒麟」が描かれなくなった。
飲み屋でのベタな話である「麒麟の中の"キ"と"リ"と"ン"を探してみ〜」という
ネタも使えなくなった。
# そもそも缶ビールに書かれている「麒麟」は小さかったので、隠し文字までは
# 表現されていなかったかも・・・。

苦みが少なくなったラガーは、僕の中ではもうラガーじゃなかった。
それからビールを飲むときは、アサヒスーパードライを頼むようになっていた。
確かにおいしかった。でも、苦くないんだよね。

そして復刻販売され、今では通常販売されている「昭和のラガー」。
今、日常的に飲んでいるのは、ラガーでもスーパードライでもなく発泡酒(苦笑)だけど、
やっぱりあの「苦さ」が欲しくなるときがある。
苦いんだけど、後味がどことなく香ばしいというか、言い知れないおいしさがあるんだな。

恐らく、昭和40年代のキリンラガーと、今のクラシックラガーの味は変わらない。
でも、昔はただ苦かっただけの「キリンビール」が、今は本当においしい。
変わったのは自分の味覚。当時は小学生なので当然といえば当然。

考えてみたら、今の自分は当時の親父と同じ年代。親父も老けた。
また今度、親父とクラシックラガーを飲みたい、と思った。
親父のおごりで・・・。

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