ネットワーク管理者の憂鬱な日常

とある組織でネットワーク管理に携わる管理者の憂鬱な日常を書いてみたりするブログ

Wikipediaの信頼性

▽ ウィキペディア頼み、誤答続々 米大学が試験で引用禁止 - asahi.com
http://www.asahi.com/international/update/0223/002.html

激しく同意。
# と書いている時点で変な日本語だが(苦笑)。

学生の書いたレポートを読むと、引用元は十中八九Wikipedia。
酷いものだと、Wikipediaの章立てから丸写しだったりする。
Wikipediaに記載されている内容を自ら検証することなくそのまま引用するため、
表記的、意味的間違いに関わらずWikipediaの間違いがそのままレポートに記載される。

確かにWikipediaに記載される情報の網羅性は素晴らしく、調べ物のとっかかりとしては
大変有用だと思うし、調査対象を概観するために必要な情報が多く記載されていると思う。
しかし、あくまで「百科事典」であることが前提となる。

また専門性の高い突っ込んだ内容になるほど、その記述にブレが生じることは容易に
想像でき、かつ、それが修正される可能性も低くなる。
突っ込んだ内容になるほど、その分野の専門家数が相対的に少なくなるため、
集合知による補正が機能しなくなるのは明らかだが。

ただ、Wikipedia記事の間違いが周知された時点でその間違いが修正されるのも
Wikipediaの特徴ではあるのだが、潜在的な間違いがどれくらい存在するのか
推定できないことも問題なのだろう。

いずれにせよ、Wikipedia中の項目「ウィキペディア」でも、以下のように述べられている。

「誰もが自由に参加できるため、情報の精度・信憑性は必ずしも保証されるものではない」
▽ ウィキペディア - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%AD%E3%83%9A%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2

つまり、「情報の精度・信憑性は必ずしも保証されるものではない」という
Wikipedia記事の情報の精度・信憑性も保証されないことになる(苦笑)。

信頼性の担保されない記事を引用元としてレポートを書くこと自体が問題なのだが、
そんなことを疑問に思う学生さんは一握りなのだろうな、と思うとちょっと悲しくもあり。

ま、一番関心したのは、Wikipediaを試験やレポートの引用元として認めないことを
学部の決定として周知できるその姿勢だったりする(苦笑)。

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