ネットワーク管理者の憂鬱な日常

とある組織でネットワーク管理に携わる管理者の憂鬱な日常を書いてみたりするブログ

GLボンド(GL工法)


某建物内で石膏ボードが切除されている箇所があり、初めてGL工法の施工部分を見る。

コンクリートの躯体等と石膏ボードの間に、何かモノが詰まってる/詰まっていない
というのを判別するのに、壁面を叩き、音で判断していたのだが、実際何が詰まって
いるのかは見たことがなかった。

で、今回初めて見たワケだが、GL工法とは、躯体に所々GLボンドを団子状に塗りつけ、
その上から壁材となる石膏ボードを直張りするだけ。

▽ GL工法 - 吉野石膏
http://www.yoshino-gypsum.com/kouhou/syousai/gl_kouhou.html

で、僕らネットワーク屋は、既に施工されている壁面にLAN用のモジュラージャックを
後付しないといけない場合があるワケで、そうなると、石膏ボードを躯体に貼り付ける
ために使われているGLボンドが、どれくらいの密度で使われているかが問題となる。
もしくは、規則正しくGLが塗られているか否かによっても状況が変わる。

なぜなら、軽天やEPSからツイストペアケーブル(と場合によっては電線(VVF))を
埋込ボックスの設置位置まで通さないといけないから。
GLボンドの配置密度や位置により、ケーブルが石膏ボードの隙間を抜けられない場合が
あり、結果として配線できない場合がある。

ちなみに軽天から目的の埋込ボックス取付け位置までは、鎖を下ろして行くそうだ。
で、その鎖が下りていく音を聞きながら、目的地点まで到達できるか否かを判断するらしい。
# 素人考えだが、分銅を強めのタコ糸で吊しても同様の作業が出来そうだが、
# 引っかかったときに切れるかも。

で、到達可能なら、その場所の石膏ボードをボックスの大きさに切り取り、
埋込ボックスを挿入する。
ちなみに、石膏ボードと躯体との隙間が狭いため、ボックス挿入の奥行きが
確保できない場合は、躯体側(下地壁)コンクリートをはつることもあるそうだ。

実作業は基本的に某電工さんに「やっといてね」とお願いするのだが、LAN配線などは
後付け施工する(させられる)ことも多いので、今回壁面をどのように仕上げていくのか
現場を見ることができたのは、よい勉強になった。
仕事を依頼するにせよ、その具体的な施工方法や現場を知っておけば、発注側としても
無理な発注はしなくなるので、受注側にも喜ばれる(ハズ)。

で、躯体コンクリートにGLボンドで石膏ボードを貼り付けている壁面構成の場合は
今回良く分かったのだが、耐震壁ではない、軽鉄下地の間仕切り壁の場合はどうなるのだろう。
確か軽鉄下地(LGS下地)の間には、断熱・防音材としてグラスウールが詰められて、
そんで軽鉄下地に石膏ボード(下張り)がビス止めなりされると思う。

ってことは、壁内部はグラスウールやロックウールでいっぱいになっていると
思われるので、後付の配線工事などは事実上無理なのではないか。
石膏ボードを軽天から床まで剥がして・・・とかならできるだろうけど、そんなの
電工屋さん嫌がるだろうし、僕もイヤだなぁ(苦笑)。

にしても、やはり現場100回、今回はいい勉強になりました。

※LGSはLight Gauge Steel(軽量鉄骨)の略

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