ネットワーク管理者の憂鬱な日常

とある組織でネットワーク管理に携わる管理者の憂鬱な日常を書いてみたりするブログ

EtherIPで多拠点接続

以前構築したL2VPNを多拠点に拡張.
使用したルータはNEC IX2005.
基本的な考え方は以前と同じで,EtherIP(RFC3378)でEthernetフレームそのものを
カプセリングし,地域IP網(フレッツ網)を通した.

大雑把な構成は次の通り.


背景として,サイトAは中央オフィス,サイトBおよびサイトCは
サテライトオフィス的な位置づけ.
で,図ではちょっと分かりにくいが,サイトAのIX2005を起点として,
サイトB向けのトンネルを1本,サイトC向けトンネルを1本設定した.

config例は次の通り.
ちなみに,下記例でフレッツのPPPoE接続に関するパラメータは次の通り.

・PPPoE用ユーザID(サイトA):AAAAAAAA
・PPPoE用ユーザID(サイトB):BBBBBBBB
・PPPoE用ユーザID(サイトC):CCCCCCCC

・PPPoE用パスワード(サイトA):aaaaaaaa
・PPPoE用パスワード(サイトB):bbbbbbbb
・PPPoE用パスワード(サイトC):cccccccc

・フレッツグループ用グループ識別子:RRRRRRRR

・IX2005(サイトA)のフレッツ側IPアドレス:10.0.0.1/32
・IX2005(サイトB)のフレッツ側IPアドレス:10.0.0.2/32
・IX2005(サイトC)のフレッツ側IPアドレス:10.0.0.3/32

で,サイトA設置のIX2005 config例.

ここは中央オフィスなので,サイトB,サイトCへの各トンネルの起点になってる.
1対n接続の「1」に相当する部分.

Tunnel 1.0 をサイトB向けトンネル,Tunnel 2.0 をサイトC向けトンネルとして定義.
それぞれのトンネルへの入口は,ともに FastEthernet 0.1 となっている.

次にサイトB設置のIX2005 config例.

こちらはサテライトオフィス.対向ルータはサイトAのIX2005となるので,
トンネルとしては Tunnel 1.0 のみ定義.

さらにサイトC設置のIX2005 config例.

こちらもサテライトオフィス.対向ルータはサイトAのIX2005となるので,
トンネルとしては Tunnel 1.0 のみ定義.

ちなみにサイトA設置のIX2005で,サイトC向けトンネルのインタフェイス名が
Tunnel 2.0 としていたが,別にそろえる必要はない.
各ルータにおけるトンネル設定の入口,出口さえ間違えなく設定できていれば,
問題なくコネクションが確立する.

とりあえず,これで3拠点間でのTagVLANを埋め込んだままでのbridgingが完成.
IX2005を媒介として,フレッツ網そのものが1つの大きなL2ブリッジとして機能.

ま,ブロードキャストも流しまくりなのでスループットは期待できないが,
一つの構成例ということで.

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