ネットワーク管理者の憂鬱な日常

とある組織でネットワーク管理に携わる管理者の憂鬱な日常を書いてみたりするブログ

UPSトラブル


昨夕、落雷により瞬電多発。そのあおりでUPS停止。
UPS前面のインジケーターでは、見た目オーバーロード状態になっているが、
アラームは鳴りっぱなし。UPS自体をリセットしても現象変わらず。恐らくご臨終。

この季節、夕方は鬼門。時折発生する雷雲は雨をもたらすが雷ももたらす。
それなりに近くで雷が鳴ると、当然ながら瞬電も頻発する。
場合によっては、一時的に突入電流も発生してるんだろう。

UPSの役割は、電圧変動に対するシステム保護が主な目的と言える。
停電時間の長短に関係なく、突発的な電力供給断からシステムを守る。
一次側(商用電源)から瞬間的に電力供給が断たれたとしても、
二次側(機器)へは通常通り100V電圧を保つ。
停電までいかずとも、急な電圧降下に対しても二次側へは100V電圧を供給し続ける。
この結果UPSは、電源電圧の変動を吸収し、安定した電力を機器に対して供給する。

仮に商用電源が長時間停止した場合は、システムを停止させる猶予を確保する。
これもUPSの大事な役割である。

しかし、UPSの隠れた役割は「UPSでも吸収しきれない電圧変動から機器を守る」ことに
あると考えている。すなわち、ブレーカー的役割である。

今回停止したのは、建物レベルのノード装置関連。UPSが亡くなって以後、当然機器への
電力供給は断たれる。もちろん(この建物への)サービス提供も停止。

しかし、ここに設置される設備は、購入価額200万円のL3スイッチ。
このL3スイッチが亡くなるのがいいか、数万円のUPSが亡くなるのがよいか、答えは明らか。

また、コスト問題だけではなく、サービス安定提供の観点からも同様。
UPSの故障なら、最悪UPSを取り替えるだけでよいが、L3スイッチの場合は
Plug and Play的運用にはまだ程遠い。L3スイッチ故障の場合は、それなりの復旧時間が必要。

「肉を切らせて骨を断つ」じゃないが、UPSの故障も、時には肯定的に捉えたい。

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